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2013/8/6

第48回:フィールドスタッフ(ラウンダースタッフ)のスキルとモチベーション(4)

第48回:フィールドスタッフ(ラウンダースタッフ)のスキルとモチベーション(4)

前回は「育成体系の構築」について説明しましたが、今回は「フィールドスタッフ育成カリキュラムの整理」について説明していきます。

フィールドスタッフの育成カリキュラムを作成していく上で、いくつかの軸を持って整理をしていく必要があります。

まずは、研修カリキュラムが基礎的なものか応用的なものかという軸

  • 「基礎研修」・・・全スタッフが必ず習得すべき知識・スキル内容
  • 「応用研修」・・・個々の能力に応じて習得していく付加価値的な内容

もう一つは、内部リソースで実施出来るものか外部リソースで実施すべきものかという軸

  • 「内部活用」・・・企業の独自性の高い内容や内部スタッフで対応できる内容
  • 「外部活用」・・・一般的な広義的内容や専門性の高い講師を必要とする内容

次に、フィールドスタッフの育成カリキュラムを編成するための教育メニューを分類して整理する必要があります。 下記のように育成カリキュラムの教育メニューは大きく5つに分類することが可能です。

  • 「基礎知識」・・・取扱商品の業界知識、商品知識、流通業界知識など
  • 「基礎スキル」・・・挨拶・マナー、身だしなみ、一般常識など
  • 「実践知識」・・・店頭活動の目的・意味、具体的な店頭活動、POP知識、棚割知識販促企画の流れ、販促企画の種類、クロスMDなど
  • 「実践スキル」・・・店頭構築スキル、店舗商談スキル、情報収集スキルを座学・事例共有・OJTなどで実施
  • 「情報活用スキル」・・・販売実績の活用、定量的店頭情報の活用、定性的店頭情報の活用など

また、上記に分類していないものでは、商工会議所の検定試験である「販売士」等の一般的な「資格取得」の推奨や支援をカリキュラムに組み入れてもいいと思います。 上記の2つの軸にカリキュラムの教育メニューを当て嵌めていくと、どのようにカリキュラムを編成したらよいのか全体のイメージがしやすくなると思います。

今後、少子高齢化社会を迎えるにあたり、消費が減少していく中で、ますます店頭での他社との差別化が必要になっていきます。 上記教育メニューの中で、特に重要なのは「情報活用スキル」です。フィールドスタッフの教育メニューとしては、これまであまり注目されていませんが、店頭情報には店頭での他社との差別化について具体的なヒントが潜在的に含まれているため、その解決方法を検討する上で重要性が高まっています。

フィールド活動において「情報活用」を行える人材を育てることは、急務であり必要不可欠となっていくでしょう。

あくまで参考ですが、「フィールドスタッフ育成カリキュラムの整理」については、下記のようなイメージ図が作成できると思いますので、是非ご自身で一度整理してみてください。

フィールドスタッフ育成カリキュラムの整理

次回は、「フィールドスタッフのフォローアップ」について解説いたします。

木名瀬 博のフィールド虎の巻

序章

第1章 消費者接点として重要性を増す店頭のあり方とこれからのフィールド活動(ラウンダー活動)

第2章 本部商談結果と店頭をどのように連携・連動させるか

第3章 フィールド活動(ラウンダー活動)によって得られる情報の活用方法

第4章 フィールド活動(ラウンダー活動)をさらに強化するために見直すべきポイント

第5章 フィールド活動(ラウンダー活動)の分類と役割

第6章 店頭で競合他社より優位に立つためのフィールド活動(ラウンダー活動)体系の見直し方

第7章 営業担当者とフィールド業務をつなぐ2つのPDCAサイクル

第8章 事例で解説、フィールド活動(ラウンダー活動)のポイントと成果

第9章 フィールドスタッフ(ラウンダースタッフ)の契約形態

第10章 フィールドスタッフのスキルとモチベーション

終章 フィールド活動の今後の方向性