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2010/1/14

第21回:店頭で競合他社より優位に立つためのフィールド活動(ラウンダー活動)体系の見直し方(3)

今回は年初ということで、まず小売業界のフィールド活動(ラウンダー活動)について、昨年のまとめと今年の見通しをお伝えします。その後は前回に引き続き、組織小売流通別の特性を把握する捉え方についてです。

昨年の市況は大変厳しい一年でしたが、本年の前半もその流れは続きそうな状況です。店頭のフィールド活動(ラウンダー活動)におきましても、昨年から今年にかけまして、従来の態勢を見直したいと考えている企業がとても多いという印象を受けています。 各社の見直しのポイントとしては共通する部分があり、まとめてみると下記のようになります。

  • 活動の見える化
  • スタッフの教育・評価
  • 店頭実現率の強化
  • 契約形態の見直し
  • 適切な人員体制
  • 態勢の外部化もしくは流動化

上記内容は全て態勢の効率化につながる内容です。実態消費が伸びない中、各社とも目標の売上・利益を達成するために、闇雲に打ち手をどんどん出すのでなく、店頭でのロスを無くす事に注目していることが見て取れます。

これからの時代、「商品や企画自体が、店頭で直接お客様とコミュニケーションをとれる環境を作れているか」ということがますます重要になってきています。いかにいい商品・いい企画であっても、お客様の目に触れなければ全く意味をなさないのです。

ここ数年は、そのチャンスロス対策にいち早く取り組んだ企業が成長していくのではないかと思います。 前置きが長くなりましたが、今回は「店頭で競合他社より優位に立つためのフィールド活動(ラウンダー活動)体系の見直し方(その3)」ということで、小売店頭の特性を把握する上での基本的な考え方を説明いたします。

特性を把握する上で一般的に必要と思われる情報を、下記の通り列記してみました。

  • 業態
  • エリア
  • 店舗立地
  • 売場面積
  • 対象カテゴリーの展開状況
  • 自社商品の展開状況
  • 店舗売上金額
  • 対象カテゴリーの売上金額
  • 自社商品の売上金額
  • 実権者の性格
  • 店舗での可能な活動内容
  • 競合他社のフォロー体制

etc

どの情報をどれ位のウェイトで活用するかは、それぞれの企業により異なると思いますが、状況を把握するということは、するべきことの輪郭をより鮮明にすることに繋がります。するべきことが鮮明になると、活動の結果もより具体的に捉えることができ、問題点や課題も具体的に浮き彫りになるということです。

抜本的な見直しをしようとすると、具体的な改善点にすぐ着手したくなりがちです。しかし手間を掛けてでも、現状を把握することは避けて通れないプロセスと考えています。

次回は、把握した状況を踏まえて、どのように活動内容を見直せばよいのかを説明していきたいと思います。

木名瀬 博のフィールド虎の巻

序章

第1章 消費者接点として重要性を増す店頭のあり方とこれからのフィールド活動(ラウンダー活動)

第2章 本部商談結果と店頭をどのように連携・連動させるか

第3章 フィールド活動(ラウンダー活動)によって得られる情報の活用方法

第4章 フィールド活動(ラウンダー活動)をさらに強化するために見直すべきポイント

第5章 フィールド活動(ラウンダー活動)の分類と役割

第6章 店頭で競合他社より優位に立つためのフィールド活動(ラウンダー活動)体系の見直し方

第7章 営業担当者とフィールド業務をつなぐ2つのPDCAサイクル

第8章 事例で解説、フィールド活動(ラウンダー活動)のポイントと成果

第9章 フィールドスタッフ(ラウンダースタッフ)の契約形態

第10章 フィールドスタッフのスキルとモチベーション

終章 フィールド活動の今後の方向性