第4回:消費者接点として重要性を増す店頭のあり方とこれからのフィールド活動(ラウンダー活動)(その1) | 株式会社mitoriz | つながりが、人に潤いをもたらす未来へ。
  • TOP
  • BLOG
  • 第4回:消費者接点と...

BLOG

2009/5/7

第4回:消費者接点として重要性を増す店頭のあり方とこれからのフィールド活動(ラウンダー活動)(その1)

第4回:消費者接点として重要性を増す店頭のあり方とこれからのフィールド活動(ラウンダー活動)(その1)

今回のコラムより、3回に分けて「消費者接点として重要性を増す店頭のあり方とこれからのフィールド活動(ラウンダー活動)」に関して見ていきます。

初回の今回は、「商品や企画は店頭で展開されていない?!」という事実をお伝えしていきます。

商品や企画は店頭で展開されていない?!

前回のコラムでは、組織的な小売流通での商品や企画の展開状況をメーカー側から見た場合、展開率が平均3割程度であることをお伝えしました。

現在の流通システムを考えると、この数字は皆さんにとって信じられない程低いと思われるかもしれません。しかし、今日に至るまで多くの消費財メーカーとともに、組織的な小売流通の現場において店頭活動や店頭調査をしてきた検証データや私自身の経験から鑑みても、この数字は非常に実態に近いものと考えています。

では、なぜこのような状態になっているのでしょうか?

それは、「売場面積以上の商品・企画、店舗人員不足、本部と店舗間の情報連携不足」といった様々な要因が複雑に絡み合っていると考えられますが、具体的には次のような状況が想定されます。

  1. 定番登録商品のアイテム数と陳列棚本数とのバランスがとれていない。
  2. 本部からの指示が伝わらず、発注されるべき商品が発注されない。
  3. 本部からの指示はあるものの店舗サイドの判断で発注されていない。
  4. 商品は届いているが人手が足りず、店頭に並ばない。
  5. 商品は届いているが在庫商品があるために並べる場所がない。
消費者接点として重要性を増す店頭のあり方とこれからのフィールド活動(ラウンダー活動)(その1)

以上のような要因によって消費者が商品を購入することができない状況を、購入できる状況にすることこそが“フィールド活動(ラウンダー活動)”です。

この状況はチェーンや店舗により様々ですが、チェーン毎にある程度似た傾向が出てくると言えます。消費者が購入できないということは、先ほども述べたように、様々な要因が絡み合い、しかもその要因はチェーンや店舗の状況により異なっているため、それらを解決するためには当然ながらフィールド活動(ラウンダー活動)の内容も変わってきます。

フィールド活動(ラウンダー活動)を的確に行うことで売場での展開率30%が60%に30pt改善したとすると、売り上げは概ね改善率と比例するためおよそ200%の伸びとなります。

企業全体の売上をプラスにすること自体が非常に難しい環境の中、確実に売り上げを伸ばす方法があるとすれば、“現在の店頭での商品展開状況を把握すること”の一点につきます。

前述のとおり、この状況を理解することがその後のフィールド活動(ラウンダー活動)に繋がり、最終的には消費者が商品を購入できることに繋がるからです。

木名瀬 博のフィールド虎の巻

序章

第1章 消費者接点として重要性を増す店頭のあり方とこれからのフィールド活動(ラウンダー活動)

第2章 本部商談結果と店頭をどのように連携・連動させるか

第3章 フィールド活動(ラウンダー活動)によって得られる情報の活用方法

第4章 フィールド活動(ラウンダー活動)をさらに強化するために見直すべきポイント

第5章 フィールド活動(ラウンダー活動)の分類と役割

第6章 店頭で競合他社より優位に立つためのフィールド活動(ラウンダー活動)体系の見直し方

第7章 営業担当者とフィールド業務をつなぐ2つのPDCAサイクル

第8章 事例で解説、フィールド活動(ラウンダー活動)のポイントと成果

第9章 フィールドスタッフ(ラウンダースタッフ)の契約形態

第10章 フィールドスタッフのスキルとモチベーション

終章 フィールド活動の今後の方向性