報道関係各位 プレスリリース
株式会社mitoriz
2019年9月17日
変革期を迎える食品・総合スーパー
116万枚のレシートから分析
~「マルチプルID-POS購買理由データPoint of BuyⓇ」2018年以降の食品・総合スーパー購買行動~
調査結果のポイント |
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・エリア別POB会員のレシート購入金額から、食品・総合スーパー売上シェアをみると、全国チェーン展開されていない地場の食品スーパーが上位にランクインする傾向があった。一例として北海道エリアの上位5社は、1位「イオン(19.1%)」、2位「マックスバリュ(12.2%)」、3位「コープさっぽろ(11.4%)」、4位「アークス(6.2%)」、5位「ビックハウス(5.1%)」であった。各エリアの購買コメントには、各社の特徴や施策が表れていた。 ・食品スーパー「ライフ」・「サミットストア」と、総合スーパー「イオン」・「イトーヨーカドー」の4社をセレクトし、カテゴリ構成を比較すると、「食品」カテゴリ比率に大差はなく、「生鮮・惣菜」カテゴリ比率は<38.2%~52.1%>と差があり、同じ総合スーパーである「イオン(38.2%)」、「イトーヨーカドー(48.0%)」の間でも9.8ポイントの大きな差があり、購入されるカテゴリに違いがあることがわかった。 ・「イオン」・「イトーヨーカドー」・「オーケー」・「西友」・「ライフ」をセレクトし、19年下期におけるレシート1枚あたりの平均購入金額および、平均購入点数をみると、「オーケー」が、他4社の平均購入金額<1,396~1,743円>および、平均購入点数<7.2個~7.9個>を大きく上回り、平均購入金額《2,157円》、平均購入点数《11.8個》であった。 ・首都圏エリアPOB会員の曜日別レシート購入購入金額シェアをみると、食品・総合スーパー各社平均して、土日に購入金額がピークとなる。 中でも「西友」は、土曜日の購入金額シェアが29.3%と約3割を占め、「セゾンカード(クレディセゾン発行)」利用で、毎月「第1・第3土曜日5%OFF」のキャンペーンの効果が表れていた。また、平日の月曜~金曜までは、10%前後のシェアとなる中、「イオン」は火曜日に20.0%のシェアがあり、曜日ごとに対象商品を変えて特売する「曜日市」が来店・購買に寄与していた。 |
日本チェーンストア協会によると、2018年度のスーパーでの売上高は12兆9,883億円となり、前年比0.2%減で3年連続で前年を下回りました。猛暑の影響で、食品の中でもアイス・飲料などは好調であったと言いますが、豪雨など、年間を通しての天候不順による野菜の高騰や、ドラッグストアでの食品の取り扱いが拡大した影響を受けていると考えられています。
フィールド・クラウドソーシング事業を展開する株式会社mitoriz(本社:東京都港区、代表取締役社長:木名瀬博)は、「マルチプルID-POS購買理由データPoint of BuyⓇ」(以下POB)から、アンケートモニターから独自に収集する「食品・総合スーパー」の購買データ(レシート総枚数:約116万枚)から、18年下期(7月~12月)から19年上期(1月~6月)における食品・総合での購買行動を分析します。
まず、POB会員のレシート購入金額から、「北海道」・「東北」・「首都圏」・「近畿」4エリアをセレクトして、食品・総合スーパーのエリア別売上状況を分析します。
レシート購入金額からエリア別の食品・総合スーパー売上をみると、全国展開されていない地場の食品スーパーが上位にランクインしていました。全国のPOB会員の購買コメントをセレクトして、各社の特徴や施策を紹介します。
■北海道エリア購入金額レシートシェア
1位「イオン(19.1%)」、2位「マックスバリュ(12.2%)」、3位「コープさっぽろ(11.4%)」、4位「アークス(6.2%)」、5位「ビックハウス(5.1%)」
『コープさっぽろ』コープブランドの安心感で地元消費者からの支持を獲得
「消費者の声を商品開発に反映しているのが良い。購入理由は価格・味の良さ・安心感(30代女性)」
「スーパーのプライベートブランドはあまり買いませんが、コープブランドは好感を持っている(30代女性)」
『アークス』価格重視、楽しく買い物ができる売り場作りの工夫
「この店舗はどこよりも安いのでいつも利用している(40代女性)」
「季節や地域限定商品があることが多く、種類が多くて選ぶ楽しみがある(40代女性)」
■東北エリア購入金額レシートシェア
1位「ヨークベニマル(24.9%)」、2位「イオン(11.6%)」、3位「ユニバース(8.9%)」、4位「ザ・ビック(6.5%)」、5位「ウジエスーパー(4.7%)」
『ヨークベニマル』働く女性の増加や高齢化などライフスタイルの変化による惣菜ニーズの高まりに対応
「疲れていたので惣菜コーナーにてカレーを購入。まろやかで香りもよくおいしかった(40代女性)」
「帰りが遅くなる日があるので、すぐに食べられるように、催事コーナーのレトルト食品が目に付いたので購入(50代女性)」
『ユニバース』特売・大量ポイント還元デーの販促施策が来店のきっかけに
「味噌の在庫はあったが、月に一度の味噌特売日に合わせて、ストック用に購入した(60代男性)」
「お店のポイント7倍デーに合わせて来店(40代女性)」
■首都圏エリア購入金額レシートシェア
1位「オーケー(9.6%)」、2位「西友(7.5%)」、2位「イトーヨーカドー(7.5%)」、4位「イオン(6.8%)」、5位「ライフ(5.6%)」
『オーケー』商品に対する信頼感、地域一番の安さと品揃えの良さで選ばれている
「いつも売れ筋しか置かないスーパーなので、購入して外れはまず無い(50代女性)」
「近所のスーパーの中では、格段に安く品揃えもよく、商品がまとめて置いてあり見やすく、つい購入してしまう(40代男性)」
『ライフ』共通ポイントの利用やキャッシュレス化で利便性の向上を図る
「ライフでPontaポイントやdポイントが使えると聞いて、今回はPontaポイントで購入(30代女性)」
「今回はこの商品を買うとLINEポイントがもらえるということで家に在庫があったけど購入した(30代女性)」
■近畿エリア購入金額レシートシェア
1位「イオン(12.7%)」、2位「ライフ(9.6%)」、3位「万代(9.2%)」、4位「業務スーパー(5.3%)」、5位「マックスバリュ(3.8%)」
『万代』特売などチラシから集客を図り、店頭施策を強化
「チラシに特売として、掲載されていたので、ストック用にヨーグルトを購入(50代女性)」
「他の商品を購入しようと思い来店。飲料コーナーを通った際に2本で150円というPOPが目に入り購入(40代女性)」
『業務スーパー』プライベートブランドや輸入商品など、オリジナリティ溢れる品揃えで他店との差別化を図る
「関西発プロ仕様のネーミングに惹かれてカレーを購入(60代女性)」
「輸入品のトマトジュースですが、飲みやすいです。これからも継続購入していきたい(40代男性)」
次に、食品スーパー「ライフ」・「サミットストア」と、総合スーパー「イオン」・「イトーヨーカドー」の4社をセレクトして、カテゴリ構成を分析します。
食品スーパーと総合スーパー4社のカテゴリ構成を比較すると、「食品」カテゴリ比率は、<32.1%~34.2%>となり、大差はありませんでしたが、「生鮮・惣菜」カテゴリ比率は<38.2%~52.1%>と差があり、同じ総合スーパーである「イオン(38.2%)」、「イトーヨーカドー(48.0%)」の間でも、9.8ポイントの大きな差があり、購入されるカテゴリに違いがあることがわかりました。
次に、「イオン」、「イトーヨーカドー」、「ライフ」、「オーケー」、「西友」の5チェーンをセレクトして19年下期における購入状況を分析します。
19年下期におけるレシート1枚あたりの平均購入金額および、平均購入点数ともに、「オーケー」が、他4社の平均購入金額<1,396~1,743円>および、平均購入点数<7.2個~7.9個>を大きく上回り、平均購入金額《2,157円》、平均購入点数《11.8個》でした。
オーケーは「高品質・Everyday Low Price」の基本方針を掲げ、ナショナルブランドの商品は地域一番の安値の実現を目指しており、スーパーでは根付いていない「競合店に対抗して値下げする売り方」を採用しています。
図表2の、購買コメントにもある、顧客に対して自信が持てる商品のみを販売する姿勢や、ナショナルブランドの品揃えと価格の安さが強みとなって、“まとめ買い購入者“が多く、平均購入金額および買上げ点数が他社と比較すると大きくなる傾向があることが考えられます。
最後に、首都圏エリアの食品・総合スーパーチェーン別レシート購入金額売上上位10社における、曜日別レシート購入金額シェアを分析します。
首都圏エリアの曜日別レシート購入金額シェアをみると、食品・総合スーパー各社平均して、土日に購入金額がピークとなります。なかでも西友は、土曜日の購入金額シェアが29.3%と約3割を占めており、「セゾンカード(クレディセゾン発行)」利用で、毎月「第1・第3土曜日5%OFF」のキャンペーンの効果が表れていることがわかります。
また、平日の月曜~金曜までは、10%前後のシェアとなる中、「イオン」は火曜日に20.0%のシェアがあり、要因をPOB会員のコメントから分析すると、「イオンの火曜市で食材を買いに行き火曜市の時はヨーグルトが安くなるので購入(50代女性)」や、「イオンの火曜市に行くと、特売されているものが目にとまり購入(30代女性)」など、曜日ごとに対象商品を変えて特売する「曜日市」が開催されていました。
他にも、「マルエツ」は、「お店で朝市をやっていて、この商品もかなり安く売っていたので、迷わず購入を決めた(40代男性)」や、「一の市で日替わり特売になる時にストックとして買った(50代女性)」などから、タイムセールや日替わりセールの開催が、来店・購買に寄与していたことがわかりました。
今回の分析結果から、チェーン別レシート購入金額シェアをエリア別でみると、イオンが勢力を伸ばすエリアもありましたが、全国チェーン展開されていない地場の食品スーパーが上位にランクインする傾向がみられました。
また、チェーン別でみると『オーケー』の支持は非常に高く、公益財団法人日本生産性本部発表の顧客満足度調査(スーパーマーケット部門)でも、2010年から6年連続で顧客満足度1位を獲得し、売上高データからは実際に売り上げを伸ばしていることが確認できました。スーパーでは根付いていない「競合店に対抗して値下げする売り方」を採用し、「高品質・Everyday Low Price」の基本方針が消費者に評価されていることが、POB会員の購買コメントや購入状況からもわかりました。
10月からの消費税増税や、キャッシュレス決済ポイント還元施策、セルフレジの導入など、変革期を迎える食品・スーパーチェーン。ますます競争の激化を予感させ、生き残るには、チェーン独自の経営方針や施策が再重要視されるのではないでしょうか。
■ サービス詳細参照ページ
「マルチプルID-POS購買理由データPoint of BuyⓇ」
https://www.sbfield.co.jp/multi-idpos
Point of BuyⓇデータベースは、全国の消費者から実際に購入/利用したレシートを収集し、ブランドカテゴリや利用サービス、実際の飲食店利用者ごとのレシート(利用証明として)を通して集計したマルチプルリテール購買データです。
同一個人(シングルソース)から「消費行動」に関わる複数種類のデータを収集しており、ショッパーの行動結果からリアルなショッパーの実態に直接迫り、マーケティング戦略に不可欠なデータを、“より精度を高く” 企業・メーカーに提供します。
集計対象は、消費財カテゴリ68種類 約6,000ブランド、飲食利用カテゴリ10種類約200チェーン(2018年1月現在)。全ての利用証明に購入/利用理由(フリーコメント)がデータ化されています。
- レシートで貯める https://aqfpob.com/
- レシート de Ponta https://ponta-receipt.jp/
- レシーポ https://receipo.com/
■当事業の特長:
- 日本初のレシートによる購買証明付き購買理由データ
- 「セゾンポイントモール」会員と、「Ponta Web」会員、「履歴書情報」のある当社登録会員「キャスト」で構成された約80万人
人のネットワークに基づく本人認証度の高いデータを提供
- 700企業以上のチェーン情報を公開
- ビジネスモデル特許による全チェーン共通オリジナルブランドマスター(※JICFS/IFDBベース)を生成 詳細はこちら https://www.sbfield.co.jp/press/20170222-10722
※JICFS/IFDB:JANコード統合商品データベース (一財)流通システム開発センター
【株式会社mitoriz 会社概要】
URL : https://www.mitoriz.co.jp/
株式会社mitorizは、ソフトブレーン株式会社(本社:東京都中央区、設立年月日:1992年6月17日、代表取締役社長:豊田浩文)のグループ会社として、全国の主婦を中心とした登録スタッフ96,111人のネットワークを活用し、北海道から沖縄まで全国のドラッグストアやスーパー、コンビニ、専門店など222,828店舗以上をカバーし、営業支援(ラウンダー)や市場調査(ミステリーショッパー、店頭調査など)を実施しています。当社代表の木名瀬博は、2004年にアサヒビールの社内独立支援制度に応募し、合格第1号事業として独立しました。
本社所在地 :東京都港区赤坂3-5-2 サンヨー赤坂ビル5階
設 立 :2004 年7 月 / 資本金 :151,499,329円
代表取締役社長 :木名瀬 博
【サービスに関するお問い合わせ先】
株式会社mitoriz POB推進部 太田(おおた)
TEL:03-6328-3883 FAX:03-5561-8599
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